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さらば我が愛しの巨人軍~中編~

■ 補強・チーム構成の考え方の相違

ぶっちゃけて言うと、これが巨人ファンを辞める一番の理由です。

今年でいうと、ラミレス、グライシンガー、クルーン信じらんな~い。
福留を獲りにいったのも信じらんな~い。
去年は小笠原、門倉信じらんな~い。

でもこれだけは言っておきたいのですが、僕は決して“補強否定論者”ではありません。
むしろ“戦力補強”は強いチームを作るためには必要なものだと考えていて、“貪欲さ”“本気度”という部分では巨人の補強に対する姿勢は素晴らしいと思っています。
毎年のように主砲やエースを放出して、被害者ぶっているセ・リーグの「在京球団」「最西部に位置する球団」の2球団は、本当に「営業努力をしているのか?」とその姿勢には憤りを感じます。

さて、それでは「なぜ“補強肯定論者”の僕が、巨人の補強に嫌気をさしてファンを辞めるか?」と言いますと…、要は考え方の違いなのです。

大きく分けると3つ

■ “飼殺し”の選手を作ってしまう補強策
■ フランチャイズプレイヤーが育たない環境
■ 中長期的な視点での補強ができていない

まぁ3つとも似たようなことを言ってはいるのですが^^。


おもしろい話題として、メジャーリーグに視点を移して、大型補強で有名なヤンキースの例を見てみましょう。

ヤンキースといえば、近年でもAロッド、デイモン、アブレイユ、ジオンビ、松井、井川、クレメンスなど、大物選手を超大型契約で資金力を駆使してかき集めているようなイメージがあります。
でも実はそう単純なものでもないのです。

「ポジションがかぶる選手は獲得しない」

これが基本方針としてはあるようです。
これはヤンキースのみならず、メジャー全体がそう。
ポジションがかぶる選手を獲得すれば、前からいる選手を「別の弱点を補うトレード対象」にするか、「放出して浮いた資金で弱点の補強をする」
これが大前提として補強戦略がなされるので、基本的には巨人のような“飼い殺し”はありえないのです。

またヤンキースが強かった時代―ほんの数年前まで―を支えていたのは、ジーター、ポサダ、バーニー、ペティット、ソリアーノ、リベラなどのフランチャイズプレイヤーであり、彼らを軸にチーム構成が成されていました。
巨人も「由伸、二岡、阿部、上原を軸としたチーム構成」というのは目に見えて分かりますが、それでも移籍マーケットが小さくて、フランチャイズプレイヤーが育ちやすい環境において、中心選手があまりにも移籍選手に偏りすぎているのは異常事態と言わざるを得ないと思っています。

なんだか言いたいことが多すぎて文章が滅茶苦茶になってきましたが…^^;。

僕の巨人の補強戦略への要望をまとめると次のようになります。


①フランチャイズプレイヤーをもっと大切に、そして彼らを軸にした戦略を組んでほしい

「由伸、二岡、阿部、上原」を軸にするのであれば、もっと彼らを中心に添えて、そして大切にしてほしいのです。

例えば二岡を例にだすと…。
▼彼にはあと5~8年くらいは働いてもらいたい。
▼しかし彼の足の怪我を考えると、遊撃守備をこれ以上続けさせるのは限界に近い。
▼それなら早急に三塁にコンバートしたい。
▼しかし三塁は昨年小笠原を補強している。小笠原を一塁にしようともあと3年契約が残っている李がいる。
▼これでは二岡はあと3年は遊撃をしなければならないため、選手寿命が縮まる恐れがある。

二岡のことを思えば、小笠原の補強はなかった(或いは小笠原獲得と同時に李を放出すべきだった)のです。
由伸の左翼コンバートもしかりです。


②もっと多くのスター選手が育つ環境を整えてほしい

軸となる選手が決まれば、その周囲を固める選手は何も外から獲得する選手である必要はない。
軸が強ければ強いほど、その周囲に課される役割は明らかで、かつ既存の選手から選べるようになるはず。
そう考えると、1~2番を打てる矢野、鈴木にももっと出番はあるはずだし、西村、野間口、辻内、福田、久保らにもっとチャンスを与えてもいいはず。
そして、そこから軸選手の脇を固める選手、或いは軸に成長できる選手がでてくればいいのです。


その上で足りない部分を補強するのであれば、補強は行って良いことだし、行って然るべきものだと思う。

この10年の補強で、結果はともかく考え方として良かった補強、悪かった補強を一部まとめてみます。

【良かった補強】
谷(弱点である右の好打者の補強。トレード対象の長田・鴨志田も将来的に芽がでる見込みが薄かった)
小坂(二岡、仁志の守備の衰え、健康状態から内野守備固め要因は必須。また不足の機動力補強にもなる)
小関(松井秀喜の最大の穴は、連続ゴールデングラブのセンターがいなくなること。ずっと欲しい選手だった)
豊田(クローザー不在は深刻な状況。3~5年はクローザーを任せられる適任者だと思われた)
前田(左の中継ぎ投手が当時は不足していた)
清原(スター選手の獲得落合の衰え。また落合を放出したことから、余剰戦力を抱えるわけでもなく良い補強だった)
落合(強打者の不足。2年目の松井の手本になれる存在)

【悪かった補強】
グライシンガー(先発足りてる。若手の成長阻害)
クルーン(クローザー候補は充分)
ラミレス(若手の成長阻害)
パウエル(若手の成長阻害)
小笠原(二岡の三塁コンバートの遅れ。左強打者過多。ただし李を放出して一塁手として獲得するのであればよい補強だった)
李(左強打者過多)
門倉(10勝10敗にイニングイーターは要らない ※この話題は別コラムで述べます)
小久保(強打者過多。ただし結果としてはリーダーシップが強く、補強して良かった異例)

僕が、どういう視点で、巨人の補強を肯定、否定しているのか、少しでも分かっていただければ幸いです。


最後になりますが、極論を言うと、巨人は現有戦力だけでも常にAクラス入りできるチームなのです。
理由は「巨人軍は永久に不滅」だから。
笑ってしまいそうな理由ですが、僕は大真面目にこれを思っています。

昔、父が似たようなことを言っていたことが印象に残っています。
僕の父は、熱狂的長嶋信者で、長嶋が監督でないときは「アンチ巨人」になり、徹底的に巨人(特に原辰徳)を批判していました。
その父がシーズン4位だった巨人について、「来年は2位になるよ」と言ってきたことがありました。
僕が「なんで?」と問うと、自信たっぷりに「巨人は永久に不滅だからさ」と言い切ったのです。

これは単に父が「熱烈長嶋信者」だからこそ言った“狂言”にすぎません。
しかし、それでも巨人が何十年にもわたって、かなりの高確率でAクラスを維持し続けているのは事実。
これは補強をし続けているからだけではなく、「勝つスピリット」がチームに根づいているからなのです。
勝利を義務付けられたチーム、勝つことが宿命になったチームに居る人間は、それだけで仕事に取り組む意欲が高くなる。
巨人というチームは、少なくとも今のうちは、補強などしなくても若い無名の選手が成長し、スターダムにのし上がっていく環境になってしまっているのです。

それに気づいて、それを信じてほしい。

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